純正クリームから生まれ、バターで育った60年
2024年9月を持ちまして、エルベランは60歳を迎えることとなりました。
先代の根強いファンの皆様はもちろん、当代に変わっても変わらぬ洋菓子愛、夙川愛を降り注ぎ続けていただいている皆様、従業員のみんな、常日頃私たちの背中を支えてくださっている関係生産者の皆様、そして、大切な家族・・・。
皆様のおかげでこの素晴らしい節目の時を迎えることができます。
ありがとうございます。
エルベランは1964年、純生クリームの洋菓子のおいしさを皆様にお届けするために産声をあげた洋菓子店です。当時はバタークリーム全盛の時代、添加物全盛の時代であり、純生クリームで作った洋菓子はまだまだ珍しい食べ物でした。また、生クリームのおいしさを引き出すために砂糖を半分ほどに控えて作った洋菓子など、当時にはないものでしたから「お砂糖を入れ忘れたのでは?」と、お電話をいただいたというお話は、先代にとっての十八番のエピソードとして、子どもの頃からよく聞かされていたものです。
私たちの60年はまさに山あり谷あり、様々なことがありました。
オイルショックの時には、エルベランの生命線である純生クリームを作っていただいていた牧場が倒産し、廃業も考えたとのことでした。また、阪神・淡路大震災の際には3か月の営業休止を余儀なくされました。フランス菓子ブームの時にはレモンパイ存続の危機に陥ったこともあります。
それらを乗り越え、今もこうして大好きな洋菓子を届け続けられているのも、ひとえに私たちを支えて来てくださった皆様のご愛顧のおかげでございます。
心より感謝いたします。
私たちは今日この日を夢への新たな一歩としてここに記します。
「街洋菓子をファッションから文化へ」
いつかそれが夙川の地で実現するその日を目指し、歩み続けるのです。
皆様、今後ともエルベランをどうぞよろしくお願いいたします。
エルベランニ代目オーナーシェフ
柿田 衛二
この度60周年を迎えるにあたり、エルベランブランドブックを作成いたしました。
ぜひ、お読みいただければ幸いです。
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